安井健悟
大阪府立大と大阪市立大が統合して4月に開学する大阪公立大の医学部付属病院の新院長が決まらない問題で、市大の現学長を院長候補に推薦した選考会議が24日、第三者委員会を設置した。選定の手続きを検証するという。
選考会議は1月下旬、市大学長の荒川哲男氏を候補に選んだ。だが公立大学法人大阪は「ガバナンス上ふさわしくない」として認めず、今月22日には西沢良記理事長名で再選考を依頼する文書を送っていた。
第三者委のメンバーは弁護士や医師ら外部の有識者3人。今後、これまでの会議の議事録を確認したり関係者にヒアリングをしたりして、選考に問題がなかったかを検証するという。
選考会議の河田則文議長は24日の会見で、荒川氏と他候補を経歴や見識などの観点から比較した上で選任したと説明。「規程をしっかり守った上で選考をやってきた。現学長が病院長に就任することは何ら問題ない」と語った。また、「理事長が政治的判断で病院長不在の混乱をもたらすことは極めて問題」とも訴えた。
一方、西沢氏は荒川氏が現職の学長であることについて、「市民感覚からすれば、『横滑り』のように映るのではないか」としている。(安井健悟)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル